5年間・海外で仕事をして学んだ、唯一たいせつな事

田中 一です。
ポルトガル南部・アルガルベで、ポルトガル人漁師と日本式定置網で本マグロ(大西洋クロマグロ)を漁獲しています。
ポルトガルで獲れた本マグロで、日本とポルトガルを繋ぐ事を目標に活動しています。
マグロが大好きです。
マグロの情報をメインに発信していきます。

海外で自分を見失った。

2016年2月1日からポルトガルでの仕事が始まりました。

混乱していた。

日本で4年間の漁業経験はあったものの、右も左もわからなかった。
船の知識・経験はゼロから。
マグロの知識・経験もゼロから。
特に言葉はゼロから。

そんな惨めな自分を、受け入れたくなかった。
意気揚々と旅立った、日本の時とは全く違う自分になった。

毎日悶々としながら仕事をした。
ポルトガル人に八つ当たりしたこともあった。

自分を見失った。
自分の殻にこもった。
そして、自分が選んだこの環境を人のせいにした。

唯一の救いは日本人の師がいたこと。

私をポルトガルの定置網に迎え入れてくれた師の存在。
この師なしに、今の私は存在できない。

いつも頼りにしてきた。
そして、自分が間違った方向に進もうとすると道を正してくれた。
何でも日本語で相談できた。
日本では当たり前かもしれないが、それだけで安心できた。

私は、尊敬する師の様になろうと頑張った。
けど、いくら頑張っても、なれなかった。
頑張れば頑張るほど、遠くなっていった。

60歳で日本に帰ると決めていた師は、日本に帰国した。

一人になった。

更なる悲劇が。

※船の命と言われる軸部分の故障による、水漏れ。
緊急上架(船を陸に上げる作業)によって、何とか難は逃れた。

しかし、悪い事は立て続けに起こる。

※時化(荒天)により、短期養殖中(2〜3ヶ月)だったマグロの斃死。
200キロのマグロが70尾
時化(雨)で泥水が流入し、マグロが酸欠を起こし死んでしまう状況。

“私は時化後、いても経ってもいられずに、50センチ先も見えない泥水が混じった海を、懐中電灯片手にダイバーと共に潜った。
海底30メートルで見たのは、泥が上に被さり、真っ白になった、無惨なマグロだった。”

※コロナ禍で冷凍加工船の到着が遅れる連絡。
また時化が来たらどうしようという不安。

2020年、悲劇がありながらも、マグロを全量取上げ(収穫)し、 シーズンが終わった。

最西南端で誓う。

2020年12月27日に、大好きな場所サグレスに行った。
大自然を感じながら、色んな事を考えた。

・海外で自分を見失った自分
・海外で唯一頼れる、師になろうとした自分
・海外で一人になった自分に、悲劇ばかりが降りかかった自分

・弱い自分を知った。
・誰にもなれない自分を知った。
・悲劇は自分が決めている事を知った。

この5年間の3つの学びから、
”自分を愛し、自分らしく生きていく”と誓った。

ありがとう。

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